親心

さて、高校入試へ向け、無謀とも言える市内トップクラスの進学校合格を目指していた娘ですが、思いもかけず開けたもう一つの選択肢。

推薦入学

とても魅力的ではありますが、やはり学費が高い💦

そして、もう一つの問題は・・・

遠いということ。

もし、入学することになるとすれば、選択肢は3つ。

①寮に入る

②スクールバスで通う。

③自家用車で送り迎え。

は、この年代の子供たちにとっては当然未知の世界であり、いきなり親元を離れて生活する覚悟があるかということ。

は、朝6時台に家を出て、部活終了後バスに乗って自宅に着くのは恐らく夜の9時過ぎ。
自宅へは、ご飯を食べてお風呂に入って寝るために帰るような生活になると思われます。

は、時間的にはとそんなに変わらないと思われますが、家族といる時間は長くなる分、安心感はあるかな。


いずれにしても娘本人の気持ち次第ですが、に関しては家族(ほぼ私)にかかる負担はかなり大きくなります。

学校まで、スムーズに流れたとして片道1時間強。ガソリン代はもちろん、朝学校へ送った後、戻って会社へ出勤するというのがかなり厳しい💧

ただでさえ厳しいのですが、こちらは結構な北の地域なので、冬は雪が降ったらほぼ無理ゲー(◎_◎😉

それでも、もし娘が望むのであれば、何とかしてでも・・・うーん、かなり厳しいけど、あらゆるものを削ってでもどうにかして・・・

そういう気持ちはありました。


・・・私がここまで思うのには理由があります。

それは、中学校生活で娘が苦しむ姿をずっと見て来たからです。


突然、原因不明の病気を発症し、学校を休んだり早退することが多くなった。

そのせいで周りからいじめられ、辛さを訴えた担任からは嫌がらせは自作自演だろうと突き放された。

部活では、後輩が全く言うことを聞かず、顧問の先生はその後輩を気に入っているため、あからさまなえこひいき。理不尽でパワハラまがいな言動。

部活を引退する時も、他のパートでは後輩たちが泣きながら先輩との別れを惜しんでいたそうです。

よくある、普通のごく自然の光景。

そんな中、娘のパートの後輩だけが、特別どうということもなく・・・

辛かったろうと思います。悔しかったろうと思います。


娘はよく言っていました。


「他のパートの後輩はいい子ばかりで先輩とも仲がいい。うらやましいな。それが無理だとしても、せめて、普通でありたかった。」


・・・そんな周りの人たちを見返してやりたい。

娘の気持ちは痛いほどよくわかります。

でも、今の成績では志望校に合格することは、ほぼ不可能です。

それなのに、毎日何かに取りつかれた憑りつかれたように勉強し、でも思うように伸びない成績に、現実に打ちのめされる・・・


それでも、何事にも100%ということはそうそうありません。

わずか1%にも満たない確率であったとしても、これから全てがうまく噛み合って、志望校に合格することがあるかもしれません。

入試当日、周りみんなが絶不調で、娘のヤマカンがことごとく当たりまくったとか。

頑張っている娘には申し訳ないけど、現実にはそのぐらいのレベルです💧


でも、もしそうなったとしても、恐らくはギリギリ何とか滑り込めたという感じになるでしょう。

ギリギリで入った後は、勉強についていくため、それまで以上の努力が必要になってきます。

もちろん、本人にその気持ちがあれば問題はありません。

でも、それは、しっかりとした目標、その学校を選んだ明確な理由があってこそだと思います。

娘のように

「見返してやりたい」

という理由だけでは、長くは続かないと思います。


市内トップクラスの進学校に合格したことで、果たして周りの人たちを見返すことができたとしても、その後の苦労は並大抵なものではないでしょう。

もし、途中でついていけなくなってしまったら・・・苦しみだけが残り、結局また、娘自身が一番つらい思いをすることになる・・・

それを思うと、学費が高かろうが移動がキツかろうが、周りの目を気にすることなく好きな吹奏楽を思う存分やれる、しかも、自分を認めて必要としてくれている環境で。

そして、見ているこっちが辛くなるほど、もがき続けている受験勉強の呪縛からも解き放たれる・・・


娘には、もうこれ以上苦しみ続けて欲しくない。周りの人たちと比べると、もう十分過ぎるほど苦しんで来たんだから。

私立高校の推薦入試は、県立高校入試の約1か月前。

返答期限ギリギリまで悩んだ末に、娘が出した答えは・・・


次回へ続きます。