いざ決戦、そして

さて、そんな父と娘とのせめぎ合い、私と貯金とのせめぎ合い💧がどのくらい続いたでしょうか。


とある日、ついに彼女の父親から赤紙が届きました。


「直接話をしたい」


それまで、彼女の話や日常の争いの様子から、父親の人となりについては、嫌と言うほど想像出来ていましたが、実際にお会いするのはこれが初めて。


次の休日、父親からの指定により、単身敵地(彼女の実家)へ乗り込みました。

一応、建前上は一対一の話し合いということでしたが、そこにはもちろんというか、彼女の母親もいました。

しかし、ここは男と男の話し合い。基本的には口出ししないという約束でしたが、まあ、そんな訳はありません。親だから、当然といえば当然か。


初顔合わせということで、口調こそ抑えてはいましたが発せられる言葉は強烈で、終始一貫して、


「絶対に認めない」

「一刻も早く別れなさい」


とにかく、それ以外の選択の余地など1ミリも無いという感じでした。

しかし、当然


「はい、わかりました」


と引き下がる訳にはいきません。粘りに粘って食い下がりました。


結局、その日は結論が出るはずも無く、そのまま帰還しました。

しかし、父親、更にここからは母親も加わった両親としては、どうやらこの一回きりで私に引導を渡して、きっぱり片をつけようとしていたようです。


一度対面したことで、私に対する遠慮みたいなものも無くなり、もの凄い攻勢をかけてきました。

父親は私の全てを否定、完膚無きまでに叩きのめし、瀕死状態の私の傷口を容赦なくエグる母親、そこへ更に完全に息の根を止めにかかる父親の追い討ち・・・


交際から三年以上が経ち、私と彼女の思いは一つ、何があっても負けまいと必死になって頑張ってきました。

でも、いつまでも止まることのない両親の言動に、二人の精神状態はもはやボロボロ、出口の見えない暗闇、絶対に叶うことの無い願い・・・


お互いのことを思うが故、二人はとうとう別れを決断することになりました。


次回へ続きます。