彼女の危機
さて、人生の春を迎えていた私ふるるですが、ちなみにこの頃の貯金額は3桁を超えていました。
24歳で貯金額3桁-世の中にはもっともっとすごい人はたくさんいると思いますが、都道府県別所得ランキング万年最下層グループの一翼を担っている片田舎の若造にしてみれば、よく頑張った方かなと。
まして、現状と比べたら、天と地の差、雲泥の差、月とスッポン、肥だめに鶴、いや、はきだめか・・・しかもちょっと違う・・・はあ・・・
順調に交際を続け、相変わらず舞い上がったままの私、ふるるでしたが、つきあい始めてから4ヶ月程経った8月のとある日の夜遅く、突然彼女が体調不良を訴えました。
事情は追ってお話ししますが、その日は一人暮らしの彼女のアパートで一緒に過ごしていました。
明らかに熱がある - それによく見ると、顔にヤブ蚊に刺された後のような、白く大きく腫れ上がった発疹みたいなものが出ている。
!!
よく見ると、1箇所じゃない。複数ある。
!!!
いや、というよりどんどん増えていってる。
あっという間に、謎の発疹はもはや全身に広がっている。
正直、今までに見たこともないような状態でした。
「一体どういうことだ?彼女の身に何が起こったんだ?」
訳がわからない、でも、ただ一つ言えるのは、このままではヤバイということ。
幸いにも、すぐ近くに総合病院がある。内心動揺しまくっていましたが、平静を装い、彼女を車に乗せて救急外来へ走りました。
「彼女は一体どうなってしまうんだろう?」
診察を待つ間、不安でいっぱいでした。
恐らくはわずか10分前後であっただろう時間が、とてつもなく長く感じられました。
そして、ようやく診察へ。その辺の知識に乏しかったため、色々なことが頭の中を駆け巡り、最悪の事態までもがよぎりましたが、先生はいたって冷静でした。
「アレルギーのようなものでしょう。恐らくは何か食べた物に反応したと思われます。」
拍子抜けしたというか、安心したというか、正直言って、このあたりからは記憶が曖昧です。何せ20年も昔の話なので💦
という訳で、この後どういう処置をして、どれ位で回復したのかというのもハッキリとは覚えていません。
ただ、当時の私にとっては、見たこともない症状だったので、真剣に焦ったことは事実であり、また、もしあの時家に私がいなくて彼女一人だけだったら、果たしてどうなっていたのだろう - と思うと、大変なことだったのは間違いなかったと思います
ことの重大性からか、後日、それまでお会いしたことが無かった彼女の父親から、彼女を通してお礼を頂きました。
自分の娘がお世話になったということでお菓子を頂いたのですが、同時に父親が言っていたとういう言葉 - それを彼女から聞いた時、衝撃が走りました。
次回へ続きます。